風と、光と・・・

すべての人を照らすまことの光があって、世にきた。(ヨハネによる福音書1:9)

基本の林檎のケーキ


「卵を使わないケーキ」で一番初めに作ったのは、りんごのケーキだった。

卵アレルギーの娘のためにアップルパイを作ったのだが、パイ皮を作るのが大変だったので、卵を使わないクッキー生地にフィリングとして煮りんごを入れたケーキを試作したのだ。

毎年秋になると福島から林檎が一箱送られて来た。福島は生産量が少ないから林檎の産地としてはあまり知られていないと思うが、私が食べた限りでは、福島の林檎は最も甘くて美味しい林檎なのだった。もちろん酸味の強い青森産の林檎がお好きな方もいるとは思うが・・。けれどその林檎も当然の事ながら時間が経つと味も落ちる。そこで、味が落ちたものをケーキなどに加工して食べていたというわけだ。

さて、私は結構いい加減にケーキを作っているようなのだが、この基本のりんごのケーキで自分なりの黄金比というものを確立しているので、その後は様々に変化させることが出来るというわけなのだ。
先ず、私のケーキはパウンドケーキの如く、小麦、牛乳、バターが200という数字で作られている。
甘さは控えめで最初の頃の砂糖の総量は60gだった。つまりりんごのケーキで言えば、りんごを煮るために20g、粉に混ぜるものが40gというふうに。最近は粉に混ぜる砂糖を50g、りんごを煮るためのを20gとして総量70gとしている。
バターも200gの中から、焼き型に塗るもの少々とりんごを煮るためのもの20g、残りを煮溶かして粉に混ぜるというようにしていた。けれどバターオンリーで作ると固いケーキになる。それで、米油が売られるようになってからはバターの総量を100gに減らし、その分、100mlの米油を加えるようになった。米油は甘い香りがたって、ケーキに向いていると思う。

又、甘い物は、少量の塩が入ることで味が引き締まると私は考えているので、無塩バターではなく普通のバターを使う。

ラムレーズンやクルミを加えても美味しい。

材料:薄力粉200g、ベーキングパウダー5g、低脂肪乳200ml、バター100g、米油100ml、りんご大1~2コ、レモン果汁、ラム酒、シナモンパウダー少々。

1、りんごを一口大に切り、バター20gで炒めた中に、ラム酒、砂糖20g、シナモンパウダー、レモン果汁を入れ、蓋をして弱火で煮る。
2、薄力粉とベーキングパウダーを合わせて篩う。この中に砂糖を加え混ぜる。
3、牛乳100mlにバター80gを入れ湯煎で溶かす。これを粉に入れ、米油100mlと残りの牛乳100mlも加えて混ぜる。
4、バターを塗った焼き型に生地を流し入れ、煮りんごをのせて、オーブンで焼く。
前の住人が残していってくれた憧れのガスオーブンに入れて執筆活動に勤しんでいたら、ちょっと焦がしてしまった。180度で20分、160度に下げて20分。新しく買った焼き型が大きめだったから生地が薄くなったので焼き時間がもう少し短くても良かったかも知れない。
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