風と、光と・・・

すべての人を照らすまことの光があって、世にきた。(ヨハネによる福音書1:9)

テンプル・グランディン著『自閉症の才能開発』

テンプル・グランディン著『自閉症の才能開発』(学習研究社)、この本は、高機能の自閉症者であるテンプルさんご本人が書かれた書物で、自閉症について論じた書物の中で最も画期的なものであると私は思う。

この本の巻頭にはこう書かれている。
「この本を母に捧げます。母の愛と、献身と、英知が、私を成功に導いたのです」
内容もとても充実している。テンプルさん自身が考案した締めつけ機が、カリフォルニアの作業療法士ジーン・エアーズの提唱した感覚統合療法の理論に合致していることも良く分かる。又、動物学者でもある著者は、生化学についても一章を設けていて、薬についても詳しく言及している。そして最終章は、「天国への階段/宗教と信仰」となっていて宗教観についても語られている。
自閉症児の教育に携わる者にとって、必読の書だと私は思う。