風と、光と・・・

すべての人を照らすまことの光があって、世にきた。(ヨハネによる福音書1:9)

エズレルは、「神が植える」という祝福の意味を取り戻す。(説教のためのメモ書きから ホセア書1:4~2:1口語訳)

今から2700年前、紀元前8世紀、北イスラエル王国がアッシリア帝国によって滅ぼされようとしている頃、ホセアは預言者として立てられた。そしてホセアは、神の示しによって淫行の妻をめとった。そして3人の子供が生まれた。二人は男の子で、一人は女の子。…

「愛において神を知る」(ホセア書6:4~11)(過去の説教から)

「時を貫いて変わることのない永遠の愛において神を知る」(ホセア書6:4~11) わたしたちは移りゆくこの世にあって、変わらないものに対するあこがれをもっています。中でも愛情・友情といった人間同士の関係の中で変わらないものに対して強いあこがれをもっ…

花がふってくると思う(八木重吉「貧しき信徒」より)

便箋や葉書をたくさん持っている。 気に入ったものは、一枚とっておきたいと思う。 それで、 重吉の詩を書いて、 飾ることにした。 実は、ふってくるのは花だけではない。 枝に擬態していたらしい幼虫も台の上に降りたって、落ちた花びらを食べていた。 申し…

最後の『聴く』(2024年1月号)

この最後のページに載せた八木重吉の詩を見て、娘は、比喩だということは分かるけど、これだと鍛冶屋さんの家(知人に鍛冶職人がいるので)か、火事しか思い浮かばない、と言った(笑)。 「まことに愛にあふれた家はのきばから火をふいてるようだ」この詩に…

「イエスはわたしたちと共におられる」(マルコによる福音書4:35~41)

昨日代読して頂いたのは、「イエスはわたしたちと共におられる」と題されたマルコによる福音書4章35節からの説教であった。 myrtus77.hatenablog.com イエスに従うとき,わたしたちが考える平穏無事な人生があるのではありません。 嵐に遭い,舟が沈みそうに…

私に罪を思い起こさせる讃美歌

讃美歌252番 3節の最後に「ふたたび背かぬ真実をたまえや」と歌っている。 「ふたたび背かぬ」だ等と一体どんな裏切りをしたのか?と思われるかも知れないが、中学の頃に教会に足を踏み入れて、その後教会を離れたというだけのことだ。 洗礼も受けていたわ…

説教「永遠の祭司」と、「傷跡」(作詞=梶浦由記)

myrtus77.hatenablog.com にもかかわらず、傷跡だけはそのまま残された。なぜ、傷跡だけは残されなければならなかったのか。イエス・キリストこそ、罪を繰り返すわたしたちの永遠の祭司だからである。決して消えることのない傷跡こそ執り成しの力なのである。…

神の前にほんとうの自分を見出す。

今日の神学生のお説教から以下に抜粋。 「神の愛」(ルカによる福音書15:11~23) 「我に返って」。ここで主イエスは、罪を冒したわたしたちに、「よくぞ、我に返った」とほめて言っているのです。人が神から離れ、神からさからっている間はほんとうの自分…

星野富弘詩画集『あなたの手のひら』より

庭に、今、あまり花が咲いていないので、 前から飾りたいと思っていた立ち枯れの紫陽花を・・。 あなたの手のひら ほしのとみひろ 立っていても 倒れても ここは あなたの手のひら 『あなたの手のひら』より

「とぶように・・・」長田大三郎=詩

この詩を初めて目にしたとき、なんて苛酷なのか、と思った。 けれど、今は違う。 きっと、飛びつづけることで、慰められるのだ、と思う。 悲しんでいる人たちは、さいわいである、彼らは慰められるであろう。(マタイによる福音書5:4)

受け止めきれないことを・・。

○○先生の奥様が突然倒れられて、天に召されてしまわれました。 このことは伝えない方が良いかと思いましたが、あなたに聞いてもらいたいと思い、書くことにしました。 注解書(ちゅうかいしょ)を持ちに御夫妻でうちに来られた時、「先生のためにも、お体に…

「果てない夢がちゃんと終わりますように」(一青窈『ハナミズキ』より)

薄紅色の可愛い君のね 果てない夢がちゃんと終わりますように 君と好きな人が百年続きますように(一青窈『ハナミズキ』より) 「果てない夢がちゃんと終わりますように」という部分が分からないでいた。 「果てない夢」が「終わる」とは?と。 昨日、ふと思…

スコポラミンの致死量

葛原妙子に「ソ連参戦二日ののちに夫が呉れしナルコポン・スコポラミンの致死量」(異本『橙黄』)という短歌があって、乗り物酔いの薬の中に「スコポラミン」という記載を見つけて、驚いたことがある。 致死量はどれくらいなんだろう? 乗り物酔いの薬を飲…

私のテーマソングと、自意識と絶望について(過去記事より)

myrtus77.hatenablog.com myrtus77.hatenablog.com myrtus77.hatenablog.com 生きているものは、少なくとも知っている 自分はやがて死ぬ、ということを。(コヘレトの言葉9:5 新共同訳) 以下は、私の人生のテーマソング。 愛の伝説 黄昏の都会は ブルーな湖…

芥川龍之介『トロッコ』(行ったとこから帰るとこ)

夢の中で行ったとこから帰るとこもうすぐさめるさめたら帰る 『月刊日本』2月号の山崎行太郎氏の「江藤淳の『成熟と喪失』を読む」を読んでいて、芥川龍之介の『トロッコ』を思い浮かべた。 芥川龍之介のものは、小学校高学年頃に、『羅生門』や『杜子春』、…

「愛することにも 愛されることにも・・」

myrtus77.hatenablog.com載せた私自身も忘れているような、こんな過去記事を見に来られた方がいた。 「愛することにも 愛されることにも それなりのいたみや悲しみがともなうものだ」なんて、まるでこの前の「ペテロの否認」の説教のようだな、と思った。 罪…

中村光声句集『聲』より(12月号『聴く』3頁目)

『聴く』12月号の3ページ目には、長くブログで交流させて頂いています中村光声さんの俳句を掲載させて頂きました。 「冬の雁光りのこゑを残しけり」は、私も去る時には「光りのこゑ」を残して去りたいと、決意を胸に秘めさせてくれる一句です。 讃美歌第二編…

漁師のおかみさんを演じきっているソーラン節の村元哉中選手が素晴らしい。

youtu.be youtu.be 0:47辺り「どんと乗り出せ、波の上ちょい」の所の右手の動きと表情がとても良い! 最初に載せた動画では右手のこの波を表したような動きはないから、歌詞を考えた上での、この会での村元氏自身の演出なのだろうと思う。 曲の使い方もとて…

『聴く』(2021年5月号)

はっきり言っておく。わたしの弟子だという理由で、この小さな者の一人に、冷たい水一杯でも飲ませてくれる人は、必ずその報いを受ける。」(マタイによる福音書10:42) 3ページ目には、〈 絵本と聖書 〉として若い教会員の文章を掲載した。 絵本は、やなせ…

愛と選びについて(米津玄師の歌から考えた)

瞬く間に落っこちた 淡い靄の中で 君じゃなきゃいけないと ただ強く思うだけ(「まちがいさがし」より) これが愛じゃなければなんと呼ぶのか僕は知らなかった呼べよ 恐れるままに花の名前を君じゃなきゃ駄目だと(「馬と鹿」より) 触れていたい 揺れていた…

BUMP OF CHICKEN「Flare」

youtu.be もう一度起き上がるのには やっぱりどうしたって少しは無理しなきゃいけないな 一人じゃないと呟いてみても感じる痛みは一人のもの ・ 何回もお祈りしたよ 願い事どうしたって叶わなくて 諦めてしまった ・ 昨夜 全然眠れないまま 耐えた事かけらも…

私の今日の短歌擬き「〜 ♪ わたし悪魔ァ〜、わたし天使ィ〜 ♪ 」

日替わりで姫の歌が頭をめぐる ♪ わたし悪魔ァ〜、わたし天使ィ〜 ♪ (『AL-MAUJ』) youtu.be 風が強いようで観客が寒そうにしていたのだろうか?歌の合間に客席に向かって「さむい?さむい?さむい?」と3度尋ねている。客席の方が肯いたのだろうか?困っ…

2021年1月号の『聴く』と米津玄師『迷える羊』

サウル王の長子ヨナタンとキリストの予型 旧約聖書の人物の中でもサウルの息子ヨナタンほど魅力的な人物はいないと思う。「ヨナタン」とは「ヤーウェ与えたもう」という意味であるようだ。 予型(よけい) 旧約の出来事の中にイエスの出来事を予め示す型のこ…

大好きな米津玄師にちょっとイチャモン(『カナリヤ』)

『カナリヤ』のMVがユーチューブに上がってきたようだ。やっぱり本人が歌ってるのが一番いいよね。でも、映像はちょっと気に入らないところがあるのでリンクしないことにする。 米津玄師アルバム『STRAY SHEEP』より「カナリヤ」 この歌の歌詞の中で最も注目…

山崎行太郎=著『小林秀雄とベルグソン』(電子書籍)、読み終えて・・

山崎行太郎=著『小林秀雄とベルクソン』は次の言葉から始まる。 矛盾にぶつからない思考が合理的なのではない。矛盾にぶつかることを恐れない思考が合理的なのである。つまり矛盾に直面しない思考とは、中途半端な思考であり、いわば矛盾することを恐れて、…

『はるかな国の兄弟』のヨナタンとサウルの息子ヨナタン、そして米津玄師『迷える羊』から

『はるかな国の兄弟』の紹介で、「ここに登場する兄のヨナタン・レヨンイェッタをキリストをイメージして描いていると思う」と書いた。 myrtus77.hatenablog.com よけい 予型 旧約の出来事の中にイエスの出来事を予め示す型のことを言う。たとえば「アダムは…

米津玄師の『カムパネルラ』と、私の「青き天鵞絨」

天の川に列車走らせどこまでも君を乗せゆく青き天鵞絨 ふり向かば黒くびろうど広ごるを恐れゐて我、列車走らす 「カムパネルラ、僕たち一緒に行こうねぇ」ジョバンニが斯う云いながらふりかえって見ましたらそのいままでカムパネルラの座っていた席にもうカ…

向日葵が好きだ

昔から向日葵が好きだ。 枯れても、部屋の隅にひまわりがあるのは・・。 米津玄師アルバム『STRAY SHEEP』、そして「ひまわり」。 あさがおがひまわりに絡もうとする 植物園のひまわり。

夏から秋への私の四句と、米津玄師『まちがいさがし』

無口なる叔父の優しさ晩夏光 手負ひたる猫を濡らして夏の雨 晩夏落日 風に吹かれて泣く人よ 黄昏れて夏の終わりの雨が降る 君の目が貫いた 僕の胸を真っ直ぐ その日から何もかも 変わり果てた気がした 風に飛ばされそうな 深い春の隅で 退屈なくらいに何気な…

米津玄師の「友達よいつの日も愛してるよ きっと」をヨナタンの言葉として捉えると・・

ダビデがサウルと話し終えたとき、ヨナタンの魂はダビデの魂に結び付き、ヨナタンは自分自身のようにダビデを愛した。その日、サウルはダビデを召し抱え、父の家に帰ることを許さなかった。ヨナタンはダビデを自分自身のように愛し、彼と契約を結び、着てい…