風と、光と・・・

すべての人を照らすまことの光があって、世にきた。(ヨハネによる福音書1:9)

俳句と短歌と聖書と私

「ここにいる」ールカによる福音書11:29~32

● 2014/03/09ブリュッセルで行われた反原発マニフェスタシオン 「反原発、ノーモア・フクシマ」と記した横断幕持参です。(抜粋引用)ベルギーでも! 和歌山市でも、この日「原発いらない!」320人行進。 さて群衆が群がり集まったので、イエスは語り出され…

魚の門(ゼファニア書1:10)ー冬鴎

汚染水 魚の門鎖せと鳴けり冬鴎魚の門鎖せば寒魚群がれり その日が来れば、と主は言われる。魚の門からは、助けを求める声が ミシュネ地区からは、泣き叫ぶ声が もろもろの丘からは、大きな崩壊の音が起こる。(ゼファニア書1:10)関連過去記事 ↓ http://d.h…

菜の花

マタイ27:1~ 菜の花や暁に首伸ばしをり首つりの男の後を追うなよとあれほど言ったじゃないか菜の花

ゆるし

春の雨 赦しは神にありと云ふ「憐れみと赦しは主である神のもの」(ダニエル書9:9)「さあ、我々は主のもとに帰ろう。主は我々を引き裂かれたが、いやし 我々を打たれたが、傷を包んでくださる。二日の後、主は我々を生かし 三日目に、立ち上がらせてくだ…

萕(なづな)と蘩蔞(はこべ)

ヨハネ20:11~ 大好きな君はハコベのような人ナズナナズナぺんぺんナズナなづなの句よんでなぐさめらるる朝 蘩蔞(はこべ)=あさしらげ(「朝開け」の転訛) 萕(なずな)=ぺんぺん草[[[風邪が悪化して、よりによってイースターの日曜に寝込んでしまった。 …

ゲッセマネの夜

涙を流すには明るすぎるから電気はつけないでおこう 夕闇の流涕も無き悲しみにわれはふれえずふるる手もたず イエスはひどく恐れてもだえ始め、彼らに言われた。「わたしは死ぬばかりに悲しい。・・」(マルコ14:33~34)

春ともし

春ともし闇より浮かび来たるものユダは、一隊の兵士と、祭司長たちやファリサイ派の人々の遣わした下役たちを引き連れて、そこにやって来た。松明やともし火や武器を手にしていた。(ヨハネによる福音書18:3)

春の鶏(とり)啼く

かたはらにかたはらにゐるそれだけの君を哀しむ人のこころよかたはらにかたはらにゐるそれだけの君を捨て去る春の鶏啼く そのとき、ペトロは呪いの言葉さえ口にしながら、「そんな人は知らない」と誓い始めた。するとすぐ、鶏が鳴いた。(マタイによる福音書…

冬凪

冬夕凪 歩いてゆけるかと思う イエスが「来なさい」と言われたので、ペトロは舟から降りて水の上を歩き、イエスの方へ進んだ。(マタイ14:29)冬凪の海を渡りて水鳥の群るる辺りへゆきたし吾は君のこと知らむと思ふ声にてか姿にてか羽持つ者よ [[[[

神の領域

熊野とは神のましますお山にてひつそりとして稜線の濃き ほんたうに神はゐるのか問ひぬれど応へ返らず稜線の濃き深々と鳶の舞ひ飛ぶ高き蒼 蒼は果てなき神の領域 讃美歌164−4 空のきわみ地の果てまで、みいつの光は照りわたりぬ。 父とともに領(し)ら…

熟したるりんごは風に

熟したるりんごは風にころげ落つ 病の子らの友なりしりんご熟したるりんごは風にころげ落つ 赤きほっぺをゆめにみながら熟したるりんごは風にころげ落つ ちひさきほほにふふまれもせず畑は荒れ、地は悲しむ。これは穀物が荒れはて、新しい酒は尽き、油も絶え…

神の計らい

花芙蓉神の計らい受けて落つ 郷里に連れ帰って5日で母は亡くなった。 心拍停止で救急車で運ばれて処置を受けている時、「北海道から連れて来たことが体に負担になったのでしょうか?」と医師に尋ねた。医師は「私達にはそれは何とも言えません。でも、そう…

一杯の水

走馬燈 一杯の水呉れし人 人生の終わりに、私は、一杯の水を呉れた人々を思い起こすことができるだろうか? そして私は、私の人生において、誰かに一杯の水を差し出すことが出来るだろうか?あなたがたがキリストの弟子だからというので、あなたがたに水一杯…

飛魚(とびを)、トビウオ

山は皆はるけきものと飛魚には 昔、こんな子どもの歌があった。 「ツッピン、ツッピン、とびうお、ツッピンピン〜。」飛魚は夏の季語。でも、もう今日は立秋。今日から秋。天が地を高く超えているように わたしの道は、あなたたちの道を わたしの思いは あな…

春の途(みち)

陽落ちゆく ここはエマオか春の途 道で話しておられるとき、また聖書を説明してくださったとき、わたしたちの心は燃えていたではないか(ルカによる福音書 24:32)

春の孤独を

あの人が歌っているよあの人が歌ってるとき淋しきとき喜びは分かち合えない哀しみもひとりでそっと涙するだけ 哀しみを分かち合うことはできない。どんなに身近な人であっても、抱えている哀しみをそっと見つめるだけだ。さて、一同はゲツセマネという所にき…

洗足の木曜日

主によりて足洗はるる春の宵春塵の足おづおづとさし出だし 過越の祭の前に、イエスは、この世を去って父のみもとに行くべき自分の時がきたことを知り、世にいる自分の者たちを愛して、彼らを最後まで愛し通された。夕食のとき、悪魔はすでにシモンの子イスカ…

春の闇

30年ほど前、美術展で買った絵ハガキ。「ねたみ」という題のこの絵に圧倒されて思わず買ってしまったけれど、ちょっと誰にも出せそうになくて、ずっと持っている。憤りはむごく、怒りははげしい、しかしねたみの前には、だれが立ちえよう。(箴言 27:4)妬…

かけ違(たが)ふ

かけ違ふ釦(ボタン)のごとき余寒かな 余寒(よかん)=春になってからの寒さ。「寒」の残り。 春という言葉が入っていない分、寒さが際立つ。 夜寒(よさむ)=秋の季語。 『今はじめる人のための俳句歳時記』(角川文庫)より引用主は羊毛のように雪を降…

降誕

父知れぬ男子(をのこご)宿せる少女子(をとめご)に「喜べ!」と天使告げたりと云ふ 十字架に掛かりし人のその母の嘆きを聖書は語らずに過ぐキリストがこの世に来られた次第を聖書を辿って見ていくと、クリスマスという喜びに溢れるおさな児の誕生の時点で…

人の愛は朝の露

あさのつゆ 人のあいはあさのつゆ 吾のあいもあさのつゆなれ 聖書(ホセア書6:4)の中には、こんな言葉がある。 あなたがたの誠実は朝もやのようだ。朝早く消え去る露のようだ。(新改訳聖書) お前たちの愛は朝の霧 すぐに消えうせる露のようだ。(新共…

苦しみの根源

苦しみの根源は愛せぬことと 泣いて語れる人見て思ふも 愛せぬは苦しみの根源なれば流涕するを目前(まえ)に黙せり 人の苦しみは様々だろうと思う。死を前にした苦しみ。肉体的な痛みを伴う苦しみ。けれど、人との関わりの中で生まれてくる苦しみは、「愛す…

朝の露

朝露や 生まれた愛の行く末は お前たちの愛は朝の霧 すぐに消えうせる露のようだ。(ホセア書6:4) 振り返ると、すぐ目の前に氷のような眼、蒼白の顔、恐怖で引きつった唇が見えた。深夜ミサの人ごみの中ではじめてそばで彼を見たときと変わっていなかっ…

夕の虹

[ 無力なる石のかけらよ大洪水 きりぎりす出来得ることは、これっぱかし 出水後(でみづあと)塔より眺む 人に虹 嘘っつき!虹出しといて神さまは こんな日は悲しく見える夕の虹 うつむきて水害後の泥流す人々の上(へ)に虹かかりをり「わたしは、あなたた…

虹はキリスト

十字架に頭(かしら)垂れたるキリストは鄢き木の葉のごとく掛かりぬ 葛原妙子 『縄文』宙空(ちゅうくう)の虹はキリスト 枝先に黙(もだ)してかかる木の葉の如き 役に立たないということ、無力だということに人は耐えることが出来ないと思う。 彼はしえた…

「ゆりの花のしらべ」

ゆりの花のしらべに合はせうたふ歌 故なく追はれしダビデの歌 山ゆりの咲き満つ堂に目を閉ぢて小暗き洞にひとり座しをり [聖歌隊の指揮者によってゆりの花のしらべにあわせてうたわせたダビデの歌 わたしは叫びによって疲れ、わたしののどはかわき、わたしの…

風、聖霊、プニューマ

恩寵は苦難の中に見出だせる静けき朝のきよらかな風今日は聖霊降臨節。 風のように、目には見えないけれど、神の霊によってイエス・キリストがいつも私達と共にいてくださるようになった。そのことを記念する日だ。 元来は、五旬祭(ペンテコステ)と言って…